厚生労働省で策定されている『日本人の食事摂取基準』では、タンパク質は体重×0.66gが基準とされています。
運動する人はよりエネルギー消費が激しいため、体重×2gが目安とされています。
しかし減量中はカロリーも気になりますし、食事の増やし過ぎも気になるところです。
そこで『Journal of the International Society of Sports Nutrition』に掲載されていた興味深い研究論文をご紹介します。
こちらの研究では『高タンパク質食を摂取することで体脂肪量が顕著に減った』という報告がされています。
ダイエット中の高タンパク食は体脂肪を減らす
アメリカ、フロリダ州にあるノバサウスイースタン大学で行われた研究ですが、こちらの大学は身体運動科学の専攻がある大学です。
トレーニング経験者男女48名を以下の2グループに分け
分割法にて週5回の高強度ウエイトトレーニングを8週間行った
・高タンパク質グループ(体重㎏×3.4g)
・中タンパク質グループ(体重㎏×2.3g)
結果として、高タンパク食グループの体脂肪がより多く体重が減りました。
高タンパク質グループ(体重㎏×3.4g)
→ 体重ほぼ変化なし 1.7㎏の体脂肪減少
中タンパク質グループ(体重㎏×2.3g)
→ 体重+1.3㎏ 0.3㎏の体脂肪減少
筋肉量は両グループとも約1.5㎏の増加
高タンパク質グループ(体重㎏×3.4g)の方が総摂取カロリーが増えたにも関わらず体重を維持したまま体脂肪は減少し、中タンパク質グループ(体重㎏×2.3g)は同程度の筋肉量は付いたが体脂肪はほぼ変化なし。
この研究で興味深い点は3.4gのグループは2.3gのグループよりタンパク質量を50%、400キロカロリーも増やしているのに脂肪量が顕著に減っていることです。
この結果から、ダイエットや減量時はカロリーが多少増えても気にせず、タンパク質量を上げていった方がよさそうです。
私も減量後半は炭水化物量を減らしてタンパク質量を増やすことはよくやります。
カロリーも大事なのですが、時には広い視野でいろいろな選択肢を取り入れるのも重要です。
ダイエットにはやはり高タンパク質な食事が重要ということですね。
