トレーニングで今までのような筋肉の成長が感じられなくなってきたときには、今まで通りの方法で続けていても停滞から抜け出すことができません。
そのため、成長の停滞を感じた時は、これまでと違う刺激を筋肉に与え、体の反応を引き出す必要があります。
そんな時に効果の高い方法が『21レップ法』です。
※ 別名「21カール」 とも呼ばれています。
21レップ法とは
21レップ法は、7 レップずつ、3つの異なる動作範囲で行い、
21レップ法とは、1つの種目で「7レップ+7レップ+7レップ」を、2つの可動域でパーシャルレップ&フルレンジで1セット21レップ行い、ターゲット筋群に徹底して負荷をかけるトレーニング法です。
一般的には上腕二頭筋を鍛えるバーベルカールで行う方法がメジャーですが、21レップ法は全身のどの筋群にも適用でき、複数のボディパートに同時に行うことも可能です。
競技ボディビルダーは21レップ法をいろいろな種目に利用していますが、主にピーキング(コンテストに照準を合わせて体を仕上げること)に使うことが多いです。
今回説明する内容は、トレーニングに変化をつけることで、筋肉の成長を継続的に引き出すことに重点を置いています。
そのためのテクニックとして、1セット内で動作範囲に変化をつける21レップ法のトレーニング方法を紹介していきます。
21レップ法のやり方
◆ バーベルカール・レッグカール
① 関節が伸展した状態からスタートし、動作範囲の前半部分のパーシャルレップを7レップ(筋伸張位~スティッキングポイントまで)。
② 残り半分の動作範囲を後半部分のパーシャルレップで7レップ(スティッキングポイント~筋収縮位まで)。
③ 最後の7レップは動作範囲全体(フルレンジ)で合計21レップ。
◆ レッグエクステンション、トライセップスプッシュダウン
① 関節が屈曲した状態からスタートし、動作範囲の前半部分のパーシャルレップを7レップ(筋収縮位~スティッキングポイントまで)。
② 残り半分の動作範囲を後半部分のパーシャルレップで7レップ(筋伸張位~スティッキングポイントまで)。
③ 最後に全動作範囲(フルレンジ)で7レップを。
ストレッチ系種目では、最初の7レップは、スタート姿勢でターゲットの筋群が引き延ばされた状態になるので、関節の可動域を広げる効果が高く、後半7レップで動作範囲の筋肉を最大限に収縮させることができます。
最後に行う全動作範囲(フルレンジ)7レップは、筋肉にバーン(焼けつくような痛み)を引き起こすため、筋肉に強い刺激を与えて今まで以上の筋肥大を促すことができます。
21レップ法はレップ数が多くなるので、通常よりも軽めのウェイトを使います。
使用重量の目安は『10レップMAXの60~70%程度』
セットの初めには軽すぎると感じるかもしれませんが、丁寧で正しいフォームで行うことで、21レップ目には非常にハードに感じることでしょう。
バーベルやダンベルを使う場合、トップポジションで筋肉の緊張が緩み、負荷が抜けてしまうので、今回は主にケーブルを使った種目を取り上げています (ケーブル・マシン種目の方がターゲットの筋肉に意識を集中して緊張を保ちやすい)。
21レップ法を効果的に行うためのポイント
21レップ法を効果的に行うためのポイントを解説します。
◆ パートナーと一緒に行う
可能であればパートナーと行う方が効果的。
ウェイトを変えるときに手伝ってもらったり、セット終盤で補助を受けることもできる。
◆ 最初に動作範囲全体(フルレンジ)で7レップ行う
まず動作範囲全体で行った後、次は動作範囲前半のパーシャルレップで7レップ、最後に後半部分で7レップを行うという方法もある。
この場合には最も強い力が出る動作範囲(最大の筋収縮)を最後に行うことになる。
◆ トレーニング最初の種目で行う
21レップ法をルーティンに取り入れるときは、各ボディーパートの1種目目にこのテクニックを使い、3セット行うようにする。
そしてそのボディパートの他の種目は通常の方法で行う。
あるいはボディパートの最終種目で21レップ法を1~3セット行い、筋肉を限界まで使い切るという方法もある。
◆ 種目数を減らす
オーバートレーニングを防ぐために、1つのボディーパートに行う種目数をこれまでより1つ減らす。
つまり胸のトレーニングを3~4種目を行っていたとすれば、21レップ法を取り入れる場合にはこの方法を含めて2~3種目とする。
◆ 最初は1セットだけ行う
21レップ法を初めて取り入れる場合は、最初は1セットだけ行うようにする。
ワークアウトを2~3回行ってから2~3セットにまで増やしていこう。
◆ アイソレーション種目が適している
21レップ法は、ほぼすべての種目に使えるが、アイソレーション種目の方がより効果的。
◆ 毎回行わない
強度の高いトレーニング法なので、他の高強度テクニックと同じようにトレーニングに一定のサイクルで取り入れるようにしよう。
連続して毎回は行わないこと。
